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ステイクホールド

(今日の日記は一つ前の日記に書いてます。)

今の財務省はまず社会保障費を歳出削減のターゲットとしてる。以前講演をきいた若手財務官僚も財政赤字対策として社会保障費、特に医療費の削減をしなければいけないと言っていた。
俺はどうしても納得がいかない。
ヨーロッパ諸国にくらべ、日本の社会保障は低負担の低給付が特徴。日本の医療費はGDP比(国の経済規模)でみても購買力平価(国民の購買力)でみても主要先進国の中ではイギリスにならんで最も低い水準。
歳出増加の寄与度では最も高くとも、寄与度というのは所詮加速度のようなもので、それ自体が多いかどうかはわからない。
そもそも高齢者比率も高まり(高齢者一人の医療費はそれ以外世代の三倍)、医療技術も進歩する(進歩は救命技術に向かうのでコストは下がらない)ので、自然増というのが存在するから、その他の抑えられる歳出とはわけが違う。

最も無駄な部分はあると思う。
最も貯蓄のあるはずの老人の医療費を一律で現役よりも低い負担にしてたのはやっぱりいきすぎだと思う。貯蓄が趣味の日本人は欧米とはわけが違うってことだ。ってことで保険法の改正は良かったと思う。

ただやっぱり点数引き下げは違うと思った。

点数引き下げによって国の負担は確かに減る。
だけど、それによって医療機関の収入も減る。医療機関の収支は小規模だと概して良いけど(歯科は例外)、高度先進医療を担うような大型病院ではほとんどが赤字だ。設備投資の資金が常に不足している状態。
原因は医師の人件費と医療機器が高いことがあげられると思う。
特に公的病院だとその赤字分は結局税金で賄うことになる。
点数を引き下げることよりも点数の配分が悪いと言わざるを得ない。日本医師会は開業医の団体であるというのが大きいのだろうと思う。だいたい病院と診療所を同じ枠組みで報酬を決めるというのが間違ってる。

で患者は点数が下がると喜ぶかというとそうでもないらしい。
日本の医療への満足度はアメリカよりも低いらしい。
なぜか。それは病院における経験が必ずしもいいものではないことが考えられるだろうと思う。
有名なのが3時間待ちの3分診療というもの。
病院側としては低い点数の中経営をしなければならないから「薄利多売」ということになる。そもそも定期的に病院に通うような人は一回の診療で長くとらなくても十分であるという部分もある。
そして薬漬け、検査漬け。
薬漬けは薬を投与した場合に払われる保険料と薬の卸価格に差である薬価差益があるためにおこる。検査漬けは病院同士が他と差をつけるために最新の機器を購入し、その元をとるためにおこる。日本のCT普及率はダントツで世界一らしい。しかし実際には検査の点数が低いため、安価な機器が出回っており、欧米で使われているものよりもランクが落ちるものを使っているらしい。

結局、「低い点数」というものは患者の役にはたってないのではないかと思う。医師も患者もかかる医療費が高くなっても、もっと本質的に質の良い医療が提供されることを望んでいるのではないかと思う。

ようするに点数の引き下げは国だけがのぞんでいるのではないかということ。
いいかげん医療の場においてコスト削減も限界に近くなってるのではないかと思う。


ならばどうすれば良いか。
現実的なものから順に3つ案をあげると
?医療費の配分を大胆に変える。
-保険点数を決める中医協は政治的な要素も強く点数の変更に対して硬直的なので行政がなんらかの形で主導することが必要。
?保険体系を変える
-前にも日記で書いたけど、医者に払う報酬と医療機関に払う報酬を別にすべきだと思う。現在の保険では診療行為の点数に、人件費から病院の管理料まで含まれてる。これは診療報酬体系が元々開業医を想定したもので、病院提供比率が高まった現在においても抜本的な改革が行われていないから。そもそもこのままでは柔軟性がない。
?社会保障提供体系を変える
-もし現在のままの制度が国の財政状態に合わないのなら、社会保障体系自体に無理があるのだろう。社会保障というのは市場メカニズムによっては十分提供されないものを国が補助してサービスを提供するというもの。日本の場合はこれを保険方式で行い、それをすべて国が管理してる。国が揺らぐのならこの部分を変えるという選択肢もあるだろうと思う。ただ医療を市場化するのは問題が多い。変えるのなら保険分野だろうと思う。


だいぶ医療の方に話がそれたけど、やっぱりそれ以外の部分で歳出・歳入を考えることの方が先なんではないだろうかと思う。もちろん社会保障分野を切るなとは言わないが、現在のやり方がいいとは全く思わない。

もっとはっきり言うと増税というのは全くもって前提なんだろう。そもそも増税なき財政再建なんて20年以上前から言われてるが、結局財政を悪化させただけだった。
なぜなら、それを行う人間が政治家であり、選挙があるから。
政治家の限界は選挙があることだと思う。だからこそ景気が良くても効果的で持続する財政再建策を打ち出すことができなかった。

少なくとも今になっても「増税なき財政再建」だとか「公共事業を増やせ」などと寝言をいってる政治家は日本をどうこうしようとは思っていないだろう、と勝手に思ってる。
日本の財政状況はそんな生ぬるいものではないし、社会資本形成の時代は終わった。とっくにソフトやサービスを充実させる時代になってる。

老害という言葉もあるが、そんな人たちはなにか夢でも見てるんだろう。


思うことをつらつら書いてたら馬鹿みたいに長くなってしまった。
たかだか日記に4時間もかけてどうする。
はやく寝ろって話だわ。
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プロフィール

udnkui

Author:udnkui
香川県出身。
京大大学院の博士院生。医科歯科卒。jazz好き。神社巡り好き。独学での法律、政治、経済、経営等社会科学の基礎知識と国会議員、外資投資銀行(米・英・欧)、学際系研究室などでのインターン経験があります。
興味事項:社会、科学、自然、芸術
日々精進してます。

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