スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アジアってめんどくさい

『竹島問題、初の言及 中学の指導要領解説書』

 文部科学省は14日、2012年度に本格実施される中学校の新学習指導要領の解説書を公表した。解説書は日韓で領有権を巡る対立がある竹島(韓国名・独島)に初めて言及。「韓国と主張に相違があることにも触れ、北方領土と同様に我が国の領土・領域について理解を深めさせることも必要」とした。
(日経14日)


小さい頃に日本海上に浮かび、竹島と名付けられたこの島が、日本領土を意味するカラーで表されていなかったことに疑問をもったものです。

この教科書記載に対して韓国は外務省に正式抗議を行い、与党ハンナラ党の議員が対馬領有も主張すべきと語ってるとか。


これで思い出したのは何かの本で韓国と台湾の日本に対する感情の違いについて書かれていたなぁ、ってこと。
で探してみた。


これについて書かれてたのは元上海総領事の杉本信行氏が書いた「大地の咆哮」という本。本自体は中国に関する話題を中心に書かれているが、杉本氏が交流協会に出向していた関係で一章を割いて書かれている。
(関連:http://udnkui.blog50.fc2.com/blog-entry-82.html

交流協会・・・日中国交正常化にともなって政府と台湾の国交は終了した際に設立された民間機関。実質的に大使館の役割を果たし、外務省からも人員が派遣されている。


杉本氏は、その中で韓国と台湾の対日感情の違いを「両者の歴史の違い」とする。
台湾総督府は台北市のど真ん中のほぼ何もない野原に建設されたのに対し、朝鮮総督府は李朝の王宮の前に王宮を隠すように建てられた。
つまり、韓国では自国の歴史と文化を塗り替えられることになったのに対し、台湾では植民地でしかなかった土地に国作りを行うことになったということだ。
さらに、日本が去った後に台湾は中華民国の植民地になったのに対し、韓国は独立を勝ち得たことも両者の決定的な違いを生み出すことになったと分析している。

ただ、台湾でも日本統治時代を知り、親日的傾向が顕著なのは70~80歳以上の世代であり、現在は中国による反日教育が行われていることから、今後日本への態度が変わることは十分にありえそう。現に最近尖閣諸島関連で盛り上がったし。


中国や日本で行われる反日教育は政治目的というものもあるが、本質的には大きく違うんだろうな。
中国は多民族国家であり、革命によりできた共産党一党独裁社会。ゆえにその統治の正当性をアピールし、国民の政府への不満を減らすか逸らす必要がある。反日といっても、戦後より「悪いのは国民ではなく統治者」という態度をもっている。
対して韓国は単民族社会であり、社会も民主主義社会だ。しかし、国内情勢は不安定だ。(大統領経験者の逮捕・投獄や通貨危機・高失業率など)反日の態度は日本や日本人を軽蔑する内容であり、嫌悪感なども含まれる。

どちらも若い世代ではファッションや芸能を中心とした文化の交流
の影響か、それほど極端ではなくなってきているという。

こんなことを考えながら思い出したのは元ハーバード大学ケネディスクール学長のジョセフ・ナイ教授の著書「国際紛争」。
(関連:http://udnkui.blog50.fc2.com/blog-entry-73.html
ナイ氏はソフトパワー(経済・情報・文化など。軍事力によるハードパワーと対する)の重要性についてといている。

例えば台湾は中国から独立を勝ち取るよりも、中国という枠の中で自分たちを守る方が、コストとリターンを考えればいいといっている。

そもそも国家という枠がグローバリゼーションの中でゆらいでいるという大きな流れが影響していることは間違いない。軍事行動はもはや国に対するよりもテロに対するものであるし、国際的に影響力をもつのは軍事力よりも経済力であり、それらを支える資源であったりする。

そう考えてて連想するのはやっぱりチベット問題。
例えばダライ・ラマ14世は「チベット自治区は中華人民共和国の一部であり、あくまでも高度な自治を求めているのであってチベット独立の考えは無い」と語っており、ナイ教授のいっていることはある程度現実でも受け入れられていることなのだろう。
この間のチベット騒動がなぜどのように起こったのかは定かでないけど、あれのせいで今後中国によるチベット締め付けが厳しくなるのは間違いないことを考えても、やはりハードなパワーではコストは高くつきそうだ。


話がそれたけど、反日は何も中国・韓国だけのものではないこともややこしい。ようするに国内の左よりな方々だ。
例えば元外交官の岡崎久彦の著書「吉田茂とその時代」によると、「過去の清算」という問題にたいし、戦争は戦後一世代を経れば経験から歴史の問題になるとした上で、「戦後一世代あまりを経た1980年という年をみても、その一年間、日本や外国のあらゆるメディア、論説、公式、非公式の言明にこの問題を取り上げたものを一つでも見出すことは不可能である」と指摘している。さらに「現在論じられているこの問題はすべて、1982年の教科書問題を発端として、日本人の側から外国に問題を持ち込んで外国の否定的な反応を引き出し、それを日本の国内問題とさせ、さらにそれを改めて国際問題としてエスカレートさせたものである。」としている。

靖国神社参拝問題にしても、Wikipedia先生を参考にすると政教分離の問題に加えて外国の感情云々を言い出したのは1986年の後藤田正晴内閣官房長官の談話がはじめてだ。


こういった勢力が国内で影響力をもった背景には戦後の貧困や冷戦による国際的な共産主義勢力の攻勢の影響もあるが、GHQの占領政策も影響しているという。
GHQは占領中に、7年間にわたってプレスコードという新聞書物にたいする検閲と、さらにウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムという宣伝政策を行っていた。
つまり、再びアメリカに戦争をしかけることがないように、アメリカや東京裁判・占領政策に対する批判を軍国主義に対する批判や日本人自身の罪悪感に転嫁する政策だ。
この結果、冷戦の共産主義勢力が国内に入る隙を与え、反安保・反自衛隊の勢力が反体制となっていったという。

この検閲というのがやっかいで、繰り返し検閲をうけると、そのうち自信の思考様式を変えてしまう自己検閲を行うようになるという。
現在のマスコミや教育現場などが左寄りなのはこれが影響してるのかねぇ。



で、竹島に戻すと、日韓基本条約締結される5ヶ月前、河野一郎国務大臣と丁一権韓国国務総理の間に竹島に関する密約が交わされていたそうだ。内容は日韓の国交正常化のために領土紛争を永久に「棚上げ」するというもの。

それが破られたのが1993年。
第14代大統領の金泳三氏が
「倭(日本)の奴らの悪い行儀を直す」
とかなんとかいって「わが領土独島」に新たな接岸施設を作りはじめてしまったらしい。で、大人はもちろん幼稚園児にまで独島は我が領土と教育し、海外に向けても宣伝しまくってると。

これに法律論でどうこういうのはハードな対応といえるだろう。
韓国側のソフトである文化に深く浸透している限り、国際司法裁判所に持ち込んで例え勝訴をかちとったとしても問題が解決するとは思えない。というより一層恨みを植え付けることになってしまうだろう。
まずは紛争地域であって、お互いに並列の違った主張をしているということを理解し合わなくちゃはじまんないんだろうな。
当然まっすぐに「竹島は日本の領土」というのも有りだけど、文化の交流による親近感というものから攻めるのも十分に有効なんだろう。
でも現実に解決にむけて進むにはかなりややこしそうだな。




アジアってめんどくさいね。
他の地域がどうなのかは知らない。
その分理解しようとするとおもしろい。
おもしろいもんで、上にあげた3冊を読み返したりしててもう朝だ。
毎度のことながら日記で夜更かし。
うーん。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

udnkui

Author:udnkui
香川県出身。
京大大学院の博士院生。医科歯科卒。jazz好き。神社巡り好き。独学での法律、政治、経済、経営等社会科学の基礎知識と国会議員、外資投資銀行(米・英・欧)、学際系研究室などでのインターン経験があります。
興味事項:社会、科学、自然、芸術
日々精進してます。

注意事項


Twitter
カテゴリー
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。