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京都イノベーション

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~春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明りて紫だちたる雲の細くたなびきたる~

写真は平安時代のthe祭である「葵祭」がある5月15日に撮ったものです。場所は高野川と賀茂川が合流して鴨川になる部分にある鴨川デルタで、正面に見えるのが下鴨神社の鎮守の森である「糺(ただす)の森」です。

この日は本当に清々しくていい日でした。
雲が少しくらいあった方が枕草子に近いのかもしれないけど、快晴はそれでいいもんです。逆に雨が降った後の早朝なんかは一面景色が紫でそれはそれでかなりいいです。

最近生活リズムが早いほうに6時間くらいずれてるおかげで存分に早朝を楽しめてます。4:30から6:00くらいが一番いいです。
清々しいし景色もきれいだし人も少ないです。今出川(御所の南端)から烏丸通(京都のメインストリート)を南に望むと京都駅まで車一台通ってない様子を見ることができます。なかなか爽快です。
これも日の出が早く、朝は暑くないこの季節ならではの京都の楽しみ方なのかな、と。



さて、葵祭とは。
簡潔にいうと上賀茂神社、下鴨神社の祭です。
上賀茂神社、下鴨神社はそれぞれ正式名称を賀茂別雷神社、賀茂御祖神社といって賀茂氏の氏神であり、古来より京都、さらには日本の国家祭祀と密接にかかわってきた神社です。
詳細に語ると日記一つで済むどころではないのでまたの機会に。

葵祭は本来、宮中で天皇が勅使に御祭文と御幣物を授ける儀式の「宮中の儀」、天皇の代理である勅使が大勢の供を従えて両神社へ行列してゆく「路頭の儀」、両神社で勅使が御祭文の奉上や御幣物 (お供え物) の奉納を行う「社頭の儀」の三部構成です。この中で路頭の儀が有名でニュースになったりしてます。
現在は宮中の儀は行われておらず、さらに現在で勅使の役にあたる「掌典職」(天皇から直接雇用されてる)も社頭の儀にしか参加していないそうです。勅使のいない路頭の儀の主役は斎王代ですが、これも賀茂神社におかれていた斎王(斎院)にならって戦後創設されたもので、賀茂神社の祭と直接関係はないです。
つまり路頭の儀に参列してるのは勅使の代わりの勅使代と斎王の真似である斎王代。

つまり儀式として見た時に現在の行列はよくわからん行列ってことです。

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ただ、まぁ神社も祭もその土地や時代の人々によって変化するってことで、まぁいいのかもしれません。
上記の写真が斎王代。着ている十二単は30kgあるそうです。
斎王代は代々神社に奉仕する社家でもなければ皇族でもない一般の方から選ばれるそうです。(去年の斎王代は皇族関係だったらしい)今年は京都府立医科大の2年生。
ただ、京都の人が満足させるだけの格があるような出自の人が選ばれてるようです。


この辺わりとおもしろいところ。
歴史的に京都で政治を行う際には京都の民衆を無視できずに京都人の感情に配慮してたそうです。秀吉の北野大茶会が例。
じゃあ京都人の感情は何で動くかといえば歴史や位などの「格」。今宮神社の祭礼でお世話になった牡丹鉾町の方も今宮神社と比較した八坂神社や斎王代に対して格という言葉を使ってました。
ただそれだけじゃなく、新しいもの好きという側面もあり、割と臨機応変になるようです。昨年の町づくりコンペでみた七条の明治建築などが印象的です。また古い漬物屋や御菓子屋も受け継がれてきたものを承継しつつ新製品を開発したりしてるわけです。
このあたりは外から見れば捻くれてるのかな、と。
ただ、これが京都が現在でも古都としていき続けてる秘訣なのかなと思うわけです。

もし、歴史的な格だけを重んじるならば、その文化は時代に取り残されて消え去ってしまうわけです。もし新しい物好きなだけだったら、文化は蓄積されず面白くともなんともないわけです。
歴史に固執するのでもなく、新しいものを作り続けるのでもなく、歴史の中に新しいものを取り込んでいく様は、まさに日本のものづくりの根幹であり、もっといえば日本文化そのものだと思います。

このあたりを考えると斎王代については単なる町おこしのイベントではなく、葵祭の格と天皇が神から人になった戦後という時代の変化のバランスの上で古来よりの神社祭礼と近代社会の中間に登場したもので、どちらかに固執するのではない京都文化ならではのものなのかな、と。


歴史だけではなく京都文化は掘り下げればかなり面白そう。


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※ なお、ここに書かれている事はすべて私個人の見解であり、所属する組織・その他関係機関とは関係ありません。
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プロフィール

udnkui

Author:udnkui
香川県出身。
京大大学院の博士院生。医科歯科卒。jazz好き。神社巡り好き。独学での法律、政治、経済、経営等社会科学の基礎知識と国会議員、外資投資銀行(米・英・欧)、学際系研究室などでのインターン経験があります。
興味事項:社会、科学、自然、芸術
日々精進してます。

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